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世界を変えたスバルの秀作! by 旧車屋@親父さん

 
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スバル ff-1 1100cc 希少バン! コラム4速

 
昭和41年5月、スバル初の小型車が登場した。

その名も「スバル1000」。なんと簡素なネーミングだろうか。

しかし、ここへ辿りつくまでの紆余曲折。


戦前戦中を通し、ゼロ戦を造った中島飛行機。
敗戦後、GHQ指導の下、解体分社。

その一分社である富士重工は、戦闘機の技術を生かし、自動車開発に着手する。

もう言うまでも無い「スバル360」は、
国民車構想に則り、唯一と言っても良い成功を収めた。

では、小型車に目を向けていなかったか?
実は、昭和20年代、「P−1」なる試作車が存在する。
「スバル1500」。

元々の戦闘機技術をいかんなく発揮。昭和29年の段階で、試作車が20台。タクシー会社がモニタリングをし、その出来栄えは上々だったのだが・・

開発コスト、市場への参入時期・・
諸々 諸事情にてお蔵入り。

まさに幻の1台と相成ってしまった。

それから12年の時を経て、市場に投入された「スバル1000」は、それまで どのメーカーを持ってしても成し得ない新技術で武装された、最先端のマシーンだった。
誰もが驚き、そしてついに陽の目を見た最新の技術・・・

大きく2つ。

水平対向エンジン。
ゼロ戦のエンジン技術から、合理性を追求すると、水平対向になった。

今聞いても痺れる野太いエンジン音。どこかで聞いたような・・

そう、レガシィやインプレッサなど、
今をときめくスバルのラインナップは、この車からスタートしたのだ。

まさにご先祖様!
 
もうひとつは「FF」。
フロントエンジン、フロントドライブ。
要は前にエンジンがあって、前輪が駆動して走るシステム。
今ではもう 当たり前になっているこの技術も・・

FFは以前にもあったにはあったが、実用・耐久性に乏しく、普及まで至らなかった。

それをスバルと東洋ベアリングの共同開発により、「D・O・J」ダブル・オフセット・ジョイントが実用化。
それにより、滑らかで耐久性の高い前輪駆動が実現した。
この技術は、国内のみならず、海外でも注目を浴び、特にアルファロメオやシトロエンは、スバル1000を規範として、開発をしたというエピソードが残るくらいだ。

その後、世界の各メーカーがFF化。
それによって、小さなボディでも大きな居住空間を得ることになった。

スバル1000が世に出なかったら、FF車の普及は、大きく立ち遅れていたに違い無い。

まさに世界を変えた1台なのだ。
昭和44年3月のマイナーチェンジによって、
車名も「スバルff-1」に改名。
1088ccにボアアップされ、パワーアップが計られるも、
さすがに3年経たデザインは旧態とし、また小型車市場には、
日産サニー・トヨタカローラという2つの化け物がいるため、
1100ccでは、すでにパワーゲームに不向きとなる。

ff−1は、昭和45年10月、
1300Gシリーズ登場までのたった1年半で絶版。

今では、滅多に拝むことのできない、希少車となる。
 
さて現車を見てみよう。

現車は、そのff−1。
しかもさらに希少な商用車だ。

当店では、乗用は過去扱ったことがあるが、
商用は初めて。
その希少度が伺われよう。

ナンバーは、前オーナーさんとの約束で、
残念ながら今月中に抹消になってしまうが、
ワンオーナーNoの「4」が付く。

新車から、ずっと大切に乗り続けられた証だ。
 
機関もいたって快調。
フロントシートに解れがある程度。

外装は、数年前に白に塗り替えられているが、
どのメッキパーツも燦然と輝いて、オリジナル度満点。

5ナンバーでも登録可能なので、全国どこでも納車OKだ。

スバリスト注目の1台!
引き取り当日、、
当店から300キロ離れた地での一幕。

朝から豪雨。
高速道路も視界が悪く、、、オーナーさんより
先に指定場所へたどり着くと・・

倉庫の片隅から見慣れない車のリアが、
チラっと見えた。
思わずゾクっとする。

旧車でも見慣れた車と見慣れない車がある。
  その後、オーナーさん(70歳代)のお話を伺う。
新車で買って、38年間の思い出が
凝縮された室内空間。

「雨の日は、外に出したことがないんだよ」
雨の日の引き取りに少し難色を示す。

今まで家業の布団を運び続けた。

息子さんは、40歳代だろうか。
「子供の頃から、
ずっと いっしょでしたからね・・」
手にカメラを携え、別れを惜しむ。

旧車屋@親父、、どうもこういう場面に弱い。

もし自分が、38年間愛用した車を手放す瞬間って、どんな気持ちだろうか!?

「旧車」って「中古車」 ?
そりゃ そういう範疇でしょうけど・・・

オーナーさんから、書類を受け取り
彼を車載車に載せる。

できるだけ淡々と作業する。
 


3人が佇む倉庫、、、  一瞬雨が止んだ。
■メーカー名 スバル 富士重工 ■車名 スバルff−1 1100 バン
■グレード デラックス ■年式 昭和45年式
■走行距離 34500キロ
記録簿なしのため走行不明
■車検有効期限  
■ボディタイプ 小型商用 ■色 グレー ⇒ ホワイト
■修復歴 なし ■整備記録簿 取説のみ
■所有者履歴 ワンオーナー ■ミッション コラム4速
■排気量 1100cc ガソリン ■乗車定員 2(5)人
■型式 A43 ■装備  

■昭和45年の出来事
◎喜劇の王様エノケン没 ◎日本万国博開催
◎よど号乗っ取り事件 ◎光化学スモッグ
◎ヘドロ問題 ◎歩行者天国
◎西城八十没 ◎川合稔鈴鹿サーキットで事故死
◎ボクシングフライ級 大場政夫王座獲得 ◎不幸の手紙
◎ウーマンリブ ◎三島由紀夫割腹自殺
◎公害問題深刻 ◎ハレンチ学園
◎おさな妻 ◎イージーライダー
 
売約御礼 ありがとうございました。
 
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